渋谷らくごプレビュー&レビュー
2023年 7月14日(金)~18日(火)
開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。
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プレビュー
劇場での観覧をご希望の方は前売券をお求めください。
劇場観覧前売券 ご購入はこちらから
当日券は窓口でお求めください。開演1時間前より販売を開始いたします。
(窓口でご購入いただいた回数券は当日券としてお使いいただけます。)
本公演はオンライン配信視聴を行いません。是非劇場へ足をお運びください。
普通、落語会では、トリは真打の師匠がつとめます。二つ目はトリより前にでるのが定石。けれど、渋谷らくごでは、二つ目、真打に関わらず、ひとり持ち時間30分で、全体の流れを考えて出演順を決めています。これは渋谷らくごのひとつの挑戦でもあります。
この公演では、はやおきらくご以来登場の二つ目・花金さんを幕開きに、古典の重鎮・小里ん師匠、新作の若手・和泉師匠を受けて、いま真打を目前に挑戦を続ける吉笑さんがトリです。吉笑さんを当日券でみられるのも、もう今年いっぱいくらいかもしれませんよ! 祝日の月曜日、渋谷らくごらしい公演でお待ちしています。
▽三遊亭花金 さんゆうてい はなきん 落語芸術協会
25歳で入門、2020年3月二つ目昇進。歴史が好き。浅草の旅館の物置で居候しながら修行していた。小さい頃食塩を舐め過ぎて卒倒したことがある。Youtubeでトークを配信している、最近は格闘家だらけの腕相撲大会に参加したエピソードを公開した。
▽柳家小里ん やなぎや こりん 落語協会
21歳で入門、芸歴54年目、1983年9月真打昇進。大の映画好き。浅草出身なのでお祭りがとにかく好き。小学生の頃は、晩御飯を食べ終わると浅草六区の映画館に連れて行ってもらっていた。高校時代は体操部に所属していた。
▽弁財亭和泉 べんざいてい いずみ 落語協会
2005年8月入門、現在18年目、2021年3月に真打昇進。28歳で突如会社を辞めて落語家になった元OL。よくいくスーパーは、SEIYUやLIFE。人々の生活の些細な出来事をよく観察して自身の演目に反映している。「ガラスの仮面」のラストを心待ちにしている。
▽立川吉笑 たてかわ きっしょう 落語立川流
26歳で入門、現在芸歴13年目、2012年4月二つ目昇進。「渋谷らくご大賞2021」&「創作大賞 2021」初のW受賞者。「2022年NHK新人落語大賞」受賞。「真打トライアル」を始動している。ビリヤニが食べたい。歯医者の椅子に座ると緊張する。
レビュー
三遊亭花金-寄合酒
柳家小里ん-一人酒盛
弁財亭和泉-夏の思い出/保母さんの逆襲(林家彦いち 作)
立川吉笑-片棒・改
プレビューによると、今日は「古典創作ミックスフライ」だそうです。(私的には)初めましての二つ目さん・花金さん、古典のベテラン・小里ん師匠、新作の女王・和泉師匠と来て、真打目前の吉笑さんがトリ。ミックスフライの大盛りです。とっても美味しそうー!
三遊亭花金さん「寄合酒」
まくらでは、草津温泉の落語会に向かうバスでのこと。車内で乗客限定参加のオンラインもぐら叩きゲームにチャレンジ。結果は第89位だったとかで、そんなに沢山乗ってるの!?ちなみに1位になると、賞品として野菜がもらえるそうです(何の野菜かは不明)。夢中でゲームする花金さんを想像して、クスッと笑ってしまいました。
賑やかなまくらの後は、本編「寄合酒」。若い衆が持ち寄りパーティー形式で酒盛りを計画。お酒の肴に集まったのは立派なタイにタラ、たっぷりの数の子に大きな鰹節と豪勢。ビンボーなはずの彼らは、どうやってそんな豪華な食材を手に入れたのでしょう?実は驚きの方法で、ゲットしていたのです!
大勢が集まってワイワイとする楽しげな雰囲気のお噺は、夏休み気分いっぱいにさせてくれました。
柳家小里ん師匠「一人酒盛」
というわけで、花金さんに引き続き、酒盛りのお噺です。
上方から良いお酒をもらったので一緒に呑まないか、と招待を受けた留さん。しかし、招待した熊さんは一人で呑んで、おしゃべりしてばかり。呑み損ねた留さんはとうとう怒って帰ってしまいます。
ほぼ熊さんのモノローグで、ひたすら呑んでおしゃべりするだけの展開ですが、だんだん酔っ払って上機嫌になって行くところ、美味しいお酒をニコニコと楽しむ様子が素敵で、さすが。
お酒を全力で味わう演技が素晴らしく、あまりに美味しそうで見ているだけで喉が鳴ります。どどいつを歌う場面も楽しかったです。いい声〜。
弁財亭和泉師匠「夏の思い出/保母さんの逆襲(林家彦いち作)」
まくらでは、最近出会った前座さんが2000年生まれで驚愕したとのこと。今は小学生でも1人1台タブレットを持って授業にのぞむとか。
しかし、今も昔も変わらず子供達の悩みといえば、夏休みの宿題!というわけで、夏休み終了1週間前の親子の会話から始まります。勉強させたい母親と、ゲームばかりしてサボりたい息子のバトル。お小遣いやプレゼントをちらつかせて、とうとう宿題をやらせますが、何かがオカシイ?どうやらオンラインゲーム仲間が入れ知恵をして、宿題を手伝っているみたい。
なんか、イマドキなら「ありそう!」と思える内容。Yahoo知恵袋に投稿された「この問題の解き方を教えて下さい」という書き込みに着想を得たとか。。
今日は二本立てで、次は渋谷らくごでもお馴染み、林家彦いち師匠が作ったお噺。
とある保育園の先生、生意気な子供達に囲まれ、カレシにも振られて自暴自棄に。ついに銀行強盗に走ります!「何故こんなことを。。辛かったら何でもお話、聞きますよ」と説得する優しげな支店長に向かって、とうとう日頃のストレスが大爆発!
いくらストレス過多でも犯罪はダメでしょうー、とハラハラしながらも笑ってしまう劇的な一席でした!
立川吉笑さん「片棒・改」
まくらでは、真打トライアル準備中の苦労について。一番のハードルはゲスト出演依頼だったとかで、昇太師匠にお願いに行った時のエピソードを披露。大変そうですが、真打目前の吉笑さん、がんばれー、と応援したくなります。
今日は新作要素のある古典。お馴染み片棒の立川流?アレンジ版。とあるケチ旦那が、自分の死後、3人の息子達のうち誰に身代を継がせるか悩み中。という訳で、「自分が死んだらどんなお葬式を出してくれる?」という質問をして、息子達をテストします。派手好きで見栄っ張りな長男、お祭り好きでノー天気な次男など、息子達のキャラ演じ分けが最高でした。
次男の案にはエレクトリカルパレードまで出てきて、ディズニーのおにいさんになった吉笑さんと、「せーのぉー、ミッキー!」と楽しいコール・アンド・レスポンスもありました。
この賑やかでチョット昭和な演目。令和の時代には、コンプライアンス的にチョット?な台詞もありましたが(配信がなくて良かった)、これも立川流の伝統とか。会場観覧ならでは、ですね。
今日は、会場一体となって「楽しもう」と集中する熱量が凄かったです。隣の人の爆笑につられて笑ってしまったりして、やっぱり生の寄席は良いな!熱々の公演をありがとうございました。