渋谷らくご

渋谷らくごプレビュー&レビュー

2020年 8月14日(金)~18日(火)

開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。

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8月16日(日)14:00~16:00 立川吉笑 玉川太福* 古今亭志ん五 林家きく麿

「渋谷らくご」浮世の憂さ晴らし!爆笑落語会!

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プレビュー

 令和の爆笑王 林家きく麿師匠がトリで登場! この回は、爆笑派が顔をそろえています。
 落語界のトリックスター 吉笑さん、浪曲界の風雲児 玉川太福さん、訥々と語り笑わせる志ん五師匠、個性派の面々です。
 コロナも猛暑も吹き飛ばすほどの爆笑の回、初心者にも超オススメです。

▽立川吉笑 たてかわ きっしょう
26歳で入門、現在芸歴10年目、2012年4月二つ目昇進。もともとは酒豪だったが、酒断ちをしていまは炭酸水で過ごす。最近は徐々にAdobe Premiere Proの使い方をつかいこなせるようになってきた、テロップや画像を貼り付けられるようになった。

▽玉川太福 たまがわ だいふく
1979年8月2日、新潟県新潟市出身、2007年3月入門。JFN系列にて放送中の「ON THE PLANET」のパーソナリティとして、毎週火曜日25時から出演中。サウナが好き、先日は凍らせたポカリスエットにオロナミンCを注いだものを飲んだ。

▽古今亭志ん五 ここんてい しんご
28歳で入門、芸歴17年目、2017年9月真打昇進。去年あたりからスケボーをはじめ、スケボーの練習動画をYouTubeにアップしている。先日キックフリップができるようになり、その動画をアップしたところ2万回を超える再生となった。

▽林家きく麿 はやしや きくまろ
24歳で入門、芸歴24年目。2010年9月真打ち昇進。観光地などにおいてある顔ハメ看板には、必ず顔を入れる。先日麻婆豆腐をたくさんつくって次の日のご飯でも食べようとしたところ、初日で全部食べきってしまった。ツイッターの写真では、頻繁にうどんが登場する。

レビュー

文:とも朕 Twitter:@toyono2010 (シンガポール育ち。落語、漫画、読書、映画が大好き。)
立川吉笑(たてかわ きっしょう)-告白コース
玉川太福(たまがわ だいふく)-地べたのふたり〜愛しのロウリュ〜
古今亭志ん五(ここんてい しんご)-お菊の皿
林家きく麿(はやしや きくまろ)-守護霊

今日のテーマは「コロナも猛暑も吹き飛ばす、浮き世の憂さ晴らし」。この不安なご時世、なんとオアシスのような会ではありませんか!!
トリは爆笑王・きく麿師匠。他、マイ・オールタイム・フェイバリット吉笑さん、サウナ大好き浪曲師・太福さん、YouTubeでも大人気な志ん五師匠と、爆笑系・個性派の演者さんが勢揃い。
明日は腹筋が痛くなることを覚悟しながら、ワクワクの日曜日です!

立川吉笑さん「告白コース」

  • 立川吉笑さん

ここ何ヵ月か無観客配信を経験して、会場にお客さんがいることの喜びを実感しているという吉笑さん。最初は無観客の慣れない虚しさに涙してしまったとか。
今はグラウンドファンディングで所属ユニットのツアーを企画しているという、アイディアマンの吉笑さん。達成できると良いですね、応援したくなります!
さて、今日のお噺も今時のテーマを反映した絶妙なストーリー。学生結婚を両親に認めてもらいたいタカシですが、両親は反対するばかり。なぜなら、タカシの人生には驚くべき秘密が!
以前聴いたことある「ぞおん」もそうですが、吉笑さんのお噺はちょっとSFチック。未来が確定されてしまうというテーマは、ムンソンホ監督の「五億円のじんせい」や、リチャードカーティス監督の「アバウト・タイム」を彷彿とさせるストーリーでした。良くできていて、感心しました!

玉川太福さん「地べたのふたり~愛しのロウリュ」

  • 玉川太福さん

連日のサウナ通いのおかげで、猛暑を感じないという太福さん。
しかし、最近のサウナブームではマナーを守らない新参客にイラつき、やっと見つけたお気に入りの穴場サウナでは我が物顔の古参客に悩まされ、とうとう具合が悪くなってしまったとか。。サウナ好きも命懸けです!
今日のお噺は、年の離れた仲良し二人組・金井くんと齋藤(←難しい字の方)さんが、一緒にサウナに行きます。サウナに入りながら気持ち良くうなる太福さん(らしき人)のカメオ出演で、浪曲の有名な節「たび~ゆけば~」も出てきましたよ。
若くて冷静な金井くん、いつもあたふたしているオジサン齋藤さんの、サウナ内での爆笑のやり取り。ロウリュ体験の場面では、お腹を抱えて笑ってしまいました。太福さんの「熱波送り」の仕草が上手過ぎて、すぐロウリュ師になれそう!(ロウリュシも出来るロウキョクシ?)
今までオカズ交換、銭湯、道案内と色々なバージョンがありましたけど、今回はサウナ!この「ふたり~」シリーズは短編映画を観てるみたいな、連続短編小説を読んでいるような、次は何かな?と思わせる期待感があります。この秋のバージョンも楽しみですね。

古今亭志ん五師匠「お菊の皿」

  • 古今亭志ん五師匠

最近は時間があるので、アニメ鑑賞を楽しんでいるという師匠。最近のお気に入りは「進撃の巨人」と「鬼滅の刃」(←私も大好きです)。あまりにハマりすぎて、夢にも出てきてしまったとか。
というわけで、今日は幽霊のお噺。といっても、美人幽霊・お菊さんをめぐる男達のドタバタ劇です。お菊さんを一目見ようと殺到する人々は、まるでアイドルに群がるオタクファンのよう。人気が出ると調子に乗って生意気になるのは、アイドルも幽霊も同じ?!という結末。
やっぱり夏は怪談。でも、志ん五師匠の演じる幽霊は、愛嬌があって全然怖くありませんでした。むしろ、可愛い!ホラー苦手な人にも全然オススメです。

林家きく麿師匠「守護霊」

  • 林家きく麿師匠

思いつくままに小噺を書き留めている、というきく麿師匠。さすが創作意欲旺盛。このご時世、一門の兄弟とも励ましあっているそうです。
というわけで、今日は兄弟のお噺。
「死んだ死んだ、はいー!おまえ死んだー!」など、超ハイテンション・超高速な子供のケンカ。でも、ケンカばかりしているのに本当は仲良しな兄弟。お兄ちゃんは弟の病気を治すために守護霊を呼び出します。守護霊を呼び出す怪しい儀式が何ともオモシロ不思議な、ニュータイプの怪談?
守護霊様が、外人だったら?フィリピン人だったら?円歌師匠etcだったら(←モノマネ?)などバラエティーに富むバージョンに笑ってしまいました。どうしてこんな独特なお噺を考えつくの?とにかく、もう天才。。

今日は新作3+古典1と新作優勢の会で、新鮮でした。笑って代謝が良くなると、もう猛暑も病気も怖くない!今月も楽しい会を、ありがとうございました。
【この日のお客様の感想】
「渋谷らくご」8/16 公演 感想まとめ

写真:渋谷らくごスタッフ
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