渋谷らくご

渋谷らくごプレビュー&レビュー

2022年 3月11日(金)~16日(水)

開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。

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3月12日(土)17:00~19:00 瀧川鯉八 春風亭百栄 笑福亭羽光 立川吉笑

「渋谷らくご」吉笑三題噺六日間 day2

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プレビュー

瀧川鯉八 たきがわ こいはち
春風亭百栄 しゅんぷうてい ももえ
笑福亭羽光 しょうふくてい うこう ※2018年創作大賞
立川吉笑 たてかわ きっしょう

 開演前に募集した三つのお題をおもとに、即興で噺をこしらえる「三題噺」。現在の「渋谷らくご大賞」そして「渋谷らくご創作大賞」の立川吉笑さんが挑む六日間、本日はその二日目です。
 初日とはまったくちがったアプローチでくるのか、どんなお題が飛び出すか、会場のみなさんと一緒に創り上げていくスリリングな高座体験をしてみてくださいね!
DAY2は、吉笑さんと創作ユニットでも活動する盟友 瀧川鯉八師匠、創作落語の名手 百栄師匠、そして吉笑さんが唯一参加していない2018年創作大賞の羽光師匠登場です。
 90分後、立川吉笑さんが世界初披露の創作を発表します! 

▽瀧川鯉八 たきがわ こいはち 落語芸術協会
2006年24歳で瀧川鯉昇師匠に入門、2020年5月真打昇進。鯉八さんの似顔絵のLINEスタンプが発売中。今年の秋公開予定・沢田研二さん主演の映画「土を喰らう十二ヶ月」に出演することが発表された。先日、三崎のマグロの美味しさに気づいた。

▽春風亭百栄 しゅんぷうてい ももえ 落語協会
年を取らない妖精のような存在。さくらももことおなじ静岡県清水市(現・静岡市)出身、2008年9月真打昇進。
落語協会の野球チームでは、名ピッチャー。アメリカで寿司職人のバイトをしていた。日常生活の様子はわからないが、猫好き。


▽笑福亭羽光 しょうふくてい うこう 落語芸術協会
34歳で入門、芸歴15年目。2021年5月真打昇進。「2018年創作大賞」受賞者。眼鏡を何種類も持っている。2020年NHK新人落語大賞で優勝をした。定住の地は自分では決めず、成り行きに任せるタイプ。20年ぶりに読んだチェーホフの「桜の園」にグッときた。

▽立川吉笑 たてかわ きっしょう 落語立川流
26歳で入門、現在芸歴12年目、2012年4月二つ目昇進。「渋谷らくご大賞2021」&「創作大賞 2021」初のW受賞者。もともとは酒豪だったが、酒断ちをしていまは炭酸水で過ごす。ダイエットにのめり込んだが、鯉八師匠から「1ヶ月で6kg以上痩せない方がいい」と忠告を受けた。

レビュー

文:ふーすけ (アイドルとお笑いと美術館と神保町が好きな大学4年生)

瀧川鯉八(たきがわ こいはち)-最後の夏
       若さしか取り柄がないくせに
春風亭百栄(しゅんぷうてい ももえ)-つっこみ根問
        ホームランの約束
笑福亭羽光(しょうふくてい うこう)-俳優
        私小説落語 文化交流編
立川吉笑(たてかわ きっしょう)-笑福亭羽光失踪事件
  ~いちご大福・うこう・ミステリー~

◇瀧川鯉八師匠「最後の夏」「若さしか取り柄がないくせに」

  • 瀧川鯉八師匠

鯉八師匠の「チャオ」聞くためだけに来てるようなところあります、あの挨拶だいすき!
羽織りの裾を後ろに持ち上げているのがマント広げてる人みたいになっててパーマンかと思いました。
鯉八師匠の語り方には聞いていて毎回不思議に思うくらい惹き込まれます。
はじめましてでも、久しぶりでも、聞いてる側との距離感をほんの数秒でグッと縮めてくれる感じ、ハロプロでいうと元モーニング娘。の亀井絵里の歌声みたいな感じです。
タメ口っぽい砕けた話し方、緩急、抑揚、語尾のふわぁっとした余韻の残し方、鯉八師匠の作り出す空間って好きになるのに時間かからない!気付いたら懐かしさすら感じさせちゃうような聞き心地の良さ、唯一無二だと思ってます。
割と毒素も多い噺でも、いつも鯉八師匠の作る空間のやわらかさに包まれてなんだかあったかいユーモアに変わってるの、マジックすぎます。恐るべし鯉八マジック!

◇春風亭百栄師匠「つっこみ根問」「ホームランの約束」

  • 春風亭百栄師匠

久々に見た気がします、絵に描いたようなふわふわのおかっぱ頭!
まくらではボソボソとした感じで話していて「ミステリアスなタイプなのか…?」と思わせといて、噺始まったらあれまハツラツ!!ツッコミの眼力!!おもろ強ツッコミ!!
ハリセンみたいな勢いがある百栄師匠のツッコミはスカッとする面白さがあって楽しいッ!
噺に入った途端の変貌ぶりがすごすぎて、「アレ今まで目の前にいた人どこいった??」となりました。百栄師匠の顔も年齢もわからなくなったうえに、なんだか可愛らしく見えてくるのが不思議でそれが余計に面白かったなぁ…!
たぶん音声無しで見ても笑わずにいられないくらい絵面のインパクトがありました、ある種狂気的!
強さと可愛らしさの共存、私には強気派手ギャルっぽさを感じました……これはハロプロでいう元モーニング娘。の田中れいな!!

◇笑福亭羽光師匠「俳優」「私小説落語 文化交流編」

  • 笑福亭羽光師匠

ス〜っと耳に入ってくる関西弁が、心地いいことこの上ない!そして暑苦しくも冷たすぎることもない丁度いい温度の語り方なのが新鮮で惹き込まれたなぁ。
「私小説落語」の時は、怪談噺でもないのに内容的に他のお客さんの顔が見えると恥ずかしいからという理由で会場の照明が暗くなったのも面白かったです(笑)
ボケてませんみたいな顔してボケてくる、控えめに見えて攻める感じ、サラッと心掴んじゃう感じ、ハロプロでいうBEYOOOOONDSの江口紗耶、さやりんのパフォーマンスの魅力に近い!
汗の「ダラダラ」と鍋の「グツグツ」を繰り返す表現では、どんどん盛り上がるように煮立つ鍋の様子とそれと同時にどんどん窮地に追い込まれていく若かりし羽光師匠(?)の様子が鮮明に思い浮かんで、くだらない話なのに一緒にドキドキしている自分がいました。
にしてもなんつー物語!!!(笑)

◇立川吉笑さん「笑福亭羽光失踪事件~いちご大福・うこう・ミステリー~」

  • 立川吉笑さん

ものすごいスピードで話しているのにちゃんと耳に入ってくる、そしてめちゃくちゃ笑える、、なにこれすごい。 トントン進んでいくけどお客さんを置いてけぼりにしない!ハロプロでいうJuice=Juiceの稲場愛香、まなかんのダンスですね、超絶技巧炸裂させてるのに技術よりも先に魅力でアプローチしてくる感じ……すごいのにすごいのをひけらかさないかっこよさ……強い〜〜!!
うこう、ミステリー、いちご大福、全然ちがう3つのお題が噺の中で一つ一つ登場していくのは、もはや感動的でした。お客さんのものすごい期待を背負いながらも、それをしっかり超えてくるものを提供してくれる吉笑さん、ハンパないって…!
噺の中で吉笑さんが本人役で出てきたのも面白かったです、羽光師匠だいすきなのが伝わってきました(笑)
吉笑さん演じる必死な人々を見ているとこっちまで一緒に必死になりたくなる!いや、必死な気持ちになってました!
噺の世界へのバスガイドというよりも一緒に冒険するトレーナーみたいな吉笑さん、これからもいろんな冒険についていきたい!