「渋谷らくご」菊之丞シリーズ！23年夏 ～傑出した個性～

　今月最初の公演は、落語家の個性を存分に楽しめる公演です。入門したばかりの前座さんの高座には、個性はほとんどありません。師匠の真似をしたり、いろいろな噺を覚えたり、さまざまな人生経験を積んで、じっくり、ことこと、時間をかけて、その個性を際立たせていきます。
　二つ目ながら個性の傑出が著しい、らく兵さん、青森さんにはじまり、どうすればそんな個性が身につくの？！と思わずにはいられない、さっぱりと潔く、それでいて味わいのある「おいしい出汁」のような小せん師匠、最後は３ヶ月に一度の菊之丞師匠の登場です！ どういう生き方をしてきたらこんなに落語マンになれるのか、強烈な個性の菊之丞師匠にご期待ください。

▽立川らく兵　たてかわ　らくへい　落語立川流
29歳で入門、芸歴17年目、2012年4月二つ目昇進。いま真打トライアルの真っ只中。早く秋になってほしいと思っている。会話の途中で「うん、うん」と相槌を入れられるのが苦手。インスタグラムをはじめたので、楽屋でインスタ映えするものを探している。

▽三遊亭青森　さんゆうてい　あおもり　落語協会
23歳で入門、現在入門9年目、2019年2月二つ目昇進。「2022年渋谷らくご優秀賞 たのしみな二つ目賞」受賞。eスポーツの大会「EVO」が楽しくて寝る間を惜しんで見ている。いま「ピクミン4」にはまっている。

▽柳家小せん　やなぎや　こせん　落語協会
22歳で入門、芸歴26年目、2010年9月真打昇進。橘家文蔵師匠と入船亭扇辰師匠と音楽ユニット「三K辰文舎」としても活動中。桜木町の蕎麦屋の名店「川村屋」の跡取りが決まったことが嬉しい。最近「コセンヌ」と呼ばれるようになった。

▽古今亭菊之丞　ここんてい　きくのじょう　落語協会
18歳で入門、芸歴32年目、2003年9月真打昇進。家の電球を取り換える時だけ、おかみさんから「師匠」と呼ばれる。この夏は積極的にポカリスエットを飲んでいる。自称雨男。先日銀座線で忘れ物をしたが、浅草から折り返してくる電車の中で忘れ物を確保した。