渋谷らくごプレビュー&レビュー
2020年 1月10日(金)~14日(火)
開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。
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プレビュー
『浪曲師 玉川太福読本』がいよいよ発売されました。今年も登り龍となる太福さん。さっそくインフルエンザにかかってしまいましたが、そんな顛末すらおもしろおかしい一席に仕上げてしまうほどの創作力はすでに証明済み。さて、今日の一席はどんな演目がかかるのか、楽しみです。
一切観客に媚びることのない大ベテラン 柳家小里ん師匠も登場。さらに一切媚びない二つ目 市童さん(2018年渋谷らくご大賞)、ごく稀には媚びてくれる創作の女王 粋歌さん。個性派揃いの番組です。
▽柳亭市童 りゅうてい いちどう
18歳で入門、芸歴9年目、2015年5月二つ目昇進。2018年渋谷らくご大賞「おもしろい二つ目賞」を受賞。いまテレビを手放そうかどうか悩んでいる。最近、新潟の「かんずり」という調味料の美味しさを知った。
▽柳家小里ん やなぎや こりん
21歳で入門、芸歴50年目、1983年9月真打昇進。大の映画好き。浅草のパチンコ屋に出没する。浅草演芸ホールに出演する落語家さんが突然来られなくなり興行が滞りそうな時は、前座さんはパチンコ屋に走り、小里ん師匠を探す。浅草出身なので祭りがとにかく好き。
▽三遊亭粋歌 さんゆうてい すいか
2005年8月入門、現在13年目、2009年6月二つ目昇進。「2016年創作大賞」受賞者。28歳で突如会社を辞めて落語家になった。落語を知るきっかけは、大江千里さん。
▽玉川太福 たまがわ だいふく
1979年8月2日、新潟県新潟市出身、2007年3月入門。JFN系列にて放送中の「ON THE PLANET」のパーソナリティとして、毎週火曜日25時から出演中。サウナ付き、元日にサウナに行ってきた、1月2日にインフルエンザに罹ってしまった。
レビュー
柳亭市童(りゅうてい いちどう)-四段目
柳家小里ん(やなぎや こりん)-天災
三遊亭枠歌(さんゆうてい すいか)-嫁の話がつまらない
玉川太福(たまがわ だいふく)/玉川みね子(たまがわ みねこ)-陸奥間違い
本日のトリは今大人気の太福さん。プレビューによると「今年も登り龍になる」勢い!
1964年、東京五輪音頭をヒットさせた三波春夫は浪曲師。そして今年2020オリンピックイヤー、再び浪曲ブーム?!
他、若手実力派の市童さんvs大ベテラン 小里ん師匠、創作女王の粋歌さんと、今日は個性派揃い。楽しみです!
柳亭市童さん「四段目」
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柳亭市童さん
お噺は「四段目」。テーマとなるお芝居「仮手本忠臣蔵」の四段目・判官切腹の場は「淀五郎」でも有名です。
芝居好きな丁稚・定吉はお使いついでに道草を食って(←実は芝居見物)帰りが遅くなってしまいます。お仕置きに蔵に閉じ込められ、空腹と気をまぎらわす為に一人「四段目」ごっこをする定吉。ということは、端から見ると蔵の中で切腹!?と大騒ぎになってしまう顛末。
叱られてオドオドするところや、蔵の中での心細い表情など、市童さんは子供の演技が本当に上手い!市童さんの定吉があまりにもかわいくて、本当に可哀想になってしまいました。。
柳家小里ん師匠「天災」
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柳家小里ん師匠
ケンカっ早い荒くれ者の八五郎が、神学の先生の話をきいて「心を広く持とう」と改心します。そして更に他の者にもその戒めを伝えようとしますが、八五郎には学がないせいか全くトンチンカン、上手く行きません。聞いた通りを試して失敗する様子は「子ほめ」や「牛ほめ」を思わせ、とても愉快でした。
「災いは天の仕業と諦めて腹を立てない」、お正月にぴったりの良い戒めです。私も気をつけなければ。。
三遊亭粋歌さん「嫁の話がつまらない」
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三遊亭粋歌さん
働き方改革で残業が減り、家で過ごすことが多くなった結果、ストレスで調子が悪くなるサラリーマン。その原因は妻のおしゃべり!機関銃の様につまらないおしゃべりを繰り出す妻の演技には「こういう奥さん、いるー!!」と激しく頷いてしまいました!
途中から韓流ドラマのようなストーリー展開だと思ったら、やっぱり!粋歌さんは、年末年始はNetflixでドラマ三昧だったそうです。
話している自分が楽しい時、聞き手の気持ちをつい忘れてしまうという「あるある」な状況。何か耳が痛いです、笑。相手に思いやりを持つのは大切ですね。
玉川太福さん「陸奥間違い」
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玉川太福さん
さて、こちらもお正月らしい人情噺。舞台も大晦日からお正月にかけての江戸。
字が読めない田舎者の使者がミスを犯すストーリー展開は、落語の「平林」や「百川」を思わせる愉快なものですが、後半に向かって大変なことに!
勘違いが引き起こす大事件にハラハラしますが、災い転じてハッピーエンド。松平伊豆守の御家人を気遣う情深さが心に沁みました。
「情は人の為ならず」は「めぐりめぐって己がため」と続くそうです。勉強になりました。そして、暖かい気持ちになる一席でした。
終演後の「浪曲師 玉川太福 読本」サイン会には長蛇の列が!これからもますますのご活躍が期待される太福さんでした!
【この日のお客様の感想】
「渋谷らくご」1/13 公演 感想まとめ
写真:渋谷らくごスタッフ
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