渋谷らくご

渋谷らくごプレビュー&レビュー

2019年 2月8日(金)~12日(火)

開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。

イラスト

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2月8日(金)20:00~22:00 柳亭市童 雷門小助六 神田鯉栄** 古今亭文菊

「渋谷らくご」脅威の30代 文菊を聴こう!

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プレビュー

◎「ぷらすと×Paravi」で生中継!(PlusParavi、ニコニコ生放送にて生中継)

初心者向け:今月下旬にやっと40歳になろうという古今亭文菊師匠。品、技術、フラ(生来の面白さ)、艶、あらゆる面でこれからも勢いを増すこと確実な脅威の30代です。いまからこの人を追いかけるのも楽しみのひとつになるでしょう。実は小助六師匠もまだ30代の真打、渋谷らくご大賞の市童さんは本年初登場、そして講談 神田鯉栄先生は渋谷らくご初出演です。
フレッシュでありながらベテラン風の堂々たる高座をお届けする、演芸の未来を先取りした会です。
アングル:落語協会、落語芸術協会から二名ずつ、この先30年は楽しめる四者。初登場の鯉栄先生も気合充分、最初にどんな演目をもってくるのか注目。

▽柳亭市童 りゅうてい いちどう
18歳で入門、芸歴9年目、2015年5月二つ目昇進。2018年渋谷らくご大賞「おもしろい二つ目賞」を受賞。一月は大分や札幌など地方での落語会にも出演し、温度差にビックリしている。最近渋谷の街になれてきて、渋谷駅を攻略しつつある。

▽雷門小助六 かみなりもん こすけろく
17歳で入門、芸歴19年目、2013年5月真打ち昇進。演芸資料コレクターの一面も持ち、後輩から甘えられる体質。愛猫家。先日、母校の小学校に呼ばれ落語をやったとき、当時の担任の先生と出会う。小学生の時の印象は「人の話をしっかり聞く良い子」とのこと。

▽神田鯉栄 かんだ りえい
平成13年入門、芸歴12年目、2016年5月真打ち昇進。講談師になる前までは、旅行会社の添乗員をやっていた。1月下旬はクルーズ船に乗り込み、セブ島からパナイ島、クアラルンプールあたりの海上にて講談を披露した。

▽古今亭文菊 ここんてい ぶんぎく
23歳で入門、芸歴16年目、2012年9月真打ち昇進。私服がおしゃれで、楽屋に入るとまず手を洗う。前座さんからスタッフにまで頭を下げて挨拶をする。まつげが長い。最近はキャリーバッグで楽屋入りする。

レビュー

文:香川菜月Twitter:@cntszz (なんでも楽して、ちょっとズルしたい)

2/8(金) 20:00-22:00「渋谷らくご」
柳亭市童(りゅうてい いちどう)「天災」
雷門小助六(かみなりもん こすけろく)「井戸の茶碗」
神田鯉栄(かんだ りえい)「鉄砲のお熊」
古今亭文菊(ここんてい ぶんぎく)「夢金」

せっかくお金を払うんだから少しでも得をしたいと思う人は渋谷らくごを選んだほうがいい。
まずはずれがない。誰も知らなくても平気。どの日に来たって大丈夫。全公演満足して帰れるようになってる。コストパフォーマンスは渋谷でナンバーワン。
時間も丁度いい。長くも短くもない。お尻も痛くならなければ、沢山珈琲を飲まなきゃトイレも気にならない。
あなたの30分と2時間の物差しがきっと変わる。異世界への入口は渋谷にあったのだ。

柳亭市童-天災

  • 柳亭市童さん

    柳亭市童さん

市童さんがすっと現れてから、あれよあれよと天災が始まった。
演じる八五郎は短気だしすぐ手が出る。今朝もばばあを殴ってきたという。早口で捲し立ててちょっと怖いけど、なんとなく悪い奴じゃなさそう。そう思わせるのは市童さんの優しいお顔立ちの影響だろうか。
八五郎がありがたい話を聞きに行く相手はベニラボウナマルという先生、インパクトがある名前だ。語呂が良すぎて脳内で反復してしまいこれ以降の物語に少々出遅れた。今打ってみて思ったがカタカナにすると一層面白いな。いっそ演目名もこれに変えたらどうだろう。

雷門小助六-井戸の茶碗

  • 雷門小助六師匠

    雷門小助六師匠

くず屋の掛け声を聞いた時、「落語を観に来てる」ってぞくぞくした。
両者の間を行き来するくず屋の様子がとても可笑しい。なんでこんなことをしなきゃいけないんだという心の叫びが小助六さんの表情全てに出ていてくすっと笑ってしまう。
武士もおじいさんもくず屋も全員善人だけど全部種類が違う。キャラクターが濃くてもっと皆を知りたくなる。皆良い人で好きになる。
勿論演じている小助六さんも。

神田鯉栄-鉄砲のお熊

  • 神田鯉栄先生

    神田鯉栄先生

インターバルを挟んで少し休憩した所で、一週間の疲れがどっときた。うとうとしてしまいそうな瞬間に鯉栄さんの元気で威勢のいい声が飛んできた。
勘違いしてもらっちゃ困るが、この元気な声というのは暴力的なものではない。心地よい波長の、大変聞きやすく明るく太陽みたいにあたたかな声だ。
そうかと思えばか細い声もでる。本当に口が一つしかないのかと疑いたくなるような引き出しの豊富さだ。私情をパンパンに詰め込んだ鉄砲のお熊は圧巻。
これからの鯉栄さんの恋路を見送るように沢山拍手をした。

古今亭文菊-夢金

  • 古今亭文菊師匠

    古今亭文菊師匠

想像力の限界を、簡単に倍くらいにする。文菊師匠は怖い。末恐ろしいのだ。聞き始めて5分程経つと、ぶるっとくる。なんか寒くない?そういえば辺りも暗くなってきた気がする。二階からの寝言は、本当に頭の上の方から聞えた。
船が動いてちょっとすると、徐々に私の体も揺れてきた。こりゃ長く乗っていると酔いかねない。男が女を殺して金を奪おうと持ちかけてきた時には自分の心臓の音がこんなに大きかったかと驚いた。
目も耳も肌も、全部支配されたみたい。師匠の思い通りに感じてしまった。最早悔しくもない。
師匠がお辞儀した時に思った。どこまでが夢なんだ?

【この日のお客様の感想】
「渋谷らくご」2/8 公演 感想まとめ

写真:武藤奈緒美Twitter:@naomucyo
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