渋谷らくご

渋谷らくごプレビュー&レビュー

2021年 9月10日(金)~15日(水)

開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。

イラスト

イラスト

9月14日(火)19:00~21:00 柳家あお馬 立川笑二 玉川太福* 入船亭扇辰

「渋谷らくご」極上演芸 空間の魔術師 扇辰

ツイート

今月の見どころを表示

プレビュー

 ひとたびその語りを聴けば、時間の流れ方も空間の密度や香りさえ変わってしまう扇辰師匠。まさに魔術師。一言も聞き逃せない言葉の海にひたっていただきたい。小説や映画などお好きな方にも扇辰師匠を聴いていただきたいです。
 世紀のエンターテイナー玉川太福さんをはじめ、渋谷らくご大賞2年連続受賞中の笑二さん、さらにはまるで小気味よい音楽でも聴いているような感覚にさせてくれる二つ目 あお馬さんと贅沢な番組になっております。あお馬さんの30分の高座で、お客さんのテンションも決まってきますね、この公演はあお馬さんにかかっております。

▽柳家あお馬 やなぎや あおば」
25歳で入門、芸歴7年目、2019年2月二つ目昇進。ツイッターでは絵文字を多用している。ツイッターにイラストを投稿することがある。銭湯巡りが趣味。学生時代は意外にも金髪だった。先日、個展を開いた。

▽立川笑二 たてかわ しょうじ
20歳で入門、芸歴10年目、2014年6月に二つ目昇進。「2020年渋谷らくご大賞 おもしろい二つ目賞」受賞。先日、画像フォルダに知らない外国人の家族の写真が数枚保存されていた。さんぴん茶を飲む。

▽玉川太福 たまがわ だいふく
1979年8月2日、2007年3月入門。サウナが大好きで、オフピークを狙いサウナに通い続ける。日本中に行きたいサウナがある。凍らせたポカリでつくるオロポにぐっときた。年を重ねるごとにルーがサラサラしているカレーも好きになってきた。

▽入船亭扇辰 いりふねてい せんたつ
25歳で入船亭扇橋師匠に入門、現在入門32年目、2002年3月真打昇進。iPadを使いこなし、気になったものはすべて写真におさめている。落語協会オンラインイベント「謝楽祭2021」の実行委員会長をつとめている。

レビュー

文:ふーすけ (アイドルとお笑いと美術館と神保町が好きな大学4年生)

柳家あお馬(やなぎや あおば)-鈴ヶ森
立川笑二(たてかわ しょうじ)-粗忽の釘
玉川太福(たまがわ だいふく)/玉川みね子(たまがわ みねこ)-三ノ輪橋とか、くる?
入船亭扇辰(いりふねてい せんたつ)-甲府

柳家あお馬さん

  • 柳家あお馬さん

見習いの気持ちわかるけどね!!バイト初日を思い出した
どの職業でも新人の空回り具合って傍から見ると面白いよなぁ、
憎めない見習い泥棒……あお馬さんの絶妙な素っ頓狂ボイスが見習い泥棒のダメだこりゃ感を加速させてた

立川笑二さん

  • 立川笑二さん

天然の役似合いすぎ
古典の噺は今とは時代背景が違うからどうしても「ずっと昔に生きてた人」「偉人」というイメージで頭の中に入ってくるが、笑二さんが演じると異なる時代の空間としてちゃんとイメージできるのに人物たちは現代人と同じような親近感を感じる、古典に親近感をわかせる天才
噺のストーリーを知らない私でも度重なるおまるの登場に関してはそもそも時代的に無かったはずだし笑二さんオリジナルエッセンスだろうとなんとなく分かったけど、調べたらおまる平安時代からあった!マジか!

玉川太福さんみね子さん

  • 玉川太福さん・玉川みね子師匠

新作!!!浪曲で現代の話、現代の言葉を歌っていることだけで既に面白かった〜!新鮮だった〜!
「ホモかもしれない、ホモじゃないかもしれない」という歌詞を豪快に歌い上げられる浪曲師が他にいるのだろうか
次はどこを切り取って節として歌ってくれるのか常にワクワクした
ケラケラ笑える楽しさがあったなぁ
太福さんは日常のことも浪曲のネタに昇華できるんだろうなぁ、最強なのでは?

入船亭扇辰さん

  • 入船亭扇辰師匠

余韻がすんごい、トリにこれを聴けてよかった、もはや今日一日まるごと良いものに感じさせてくれるトリだった……
あとなんだろう、扇辰さんが語り始めると扇辰さんのまわり半径50センチより外の空間がすっと消えて噺に吸い込まれる感じ
江戸の人情、美しくてあったかいなぁ
オチは笑いながらなんだか泣きそうになった
今日はいい夢見れそう