渋谷らくご

渋谷らくごプレビュー&レビュー

2016年 2月12日(金)~16日(火)

開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。

イラスト

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2月14日(日)14:00~16:00 瀧川鯉斗、立川こしら、神田松之丞、古今亭菊之丞

「渋谷らくご」スケールを超えた男たちの会 菊之丞&松之丞、実現

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プレビュー

 菊之丞師匠が渋谷らくごに初登場してくださったのは、去年の11月のこと。舞台に登場してから、舞台を降りるまで、すべての瞬間瞬間が全部上品でスマートで美しく、あっという間の30分でした。菊之丞師匠は登場人物を丹念に描かれます、だから描かれていない部分に色がつき鮮やかになり、躍動感を生み出す。終わった後の余韻もすごく、観客全員が菊之丞師匠に魅了されたと言っても過言ではなかった高座でした。いまでもあの日の「二番煎じ」の余韻が残っています。その日の終演後ツイッターには、「松之丞&菊之丞を希望!」と書かれていました。さっそく実現です。

 菊之丞師匠の前には、いま最大瞬間風速が吹いている講談の松之丞さんが登場します。とにかく松之丞さんの熱量を身体いっぱいに浴びてください。ぞくぞくするような緊張感から、わくわくするような笑いまで幅広くぶつけてくださる講談です。

 トップバッターは鯉斗さん。誤解を恐れずに言えば、決して落語がうまいタイプではありません、ですが、うまいのが目的なのではなくおもしろいのが目的で、落語を好きになってくれたらよいので、こういう落語家さんの存在が、私は好きです。まっすぐ挑んでいる姿がいいです。ときには放り投げることもありますが、シブラクは「瀧川鯉斗を見守る会」でもあります。名古屋で暴走族の総長をやっていたなど落語家のスケールを超えています。落語のスケールを超えているのは、2番手のこしら師匠もおなじ。現代を生きる落語家の新しい形を常に提案し続けている革命児です。そんな革命児の落語はとにかく面白い。落語や講談を知らなくてももちろん大丈夫。知らなければ知らないだけ落語や講談の凄さや余韻を味わえます。きっと存在感を発揮してくださると思います。衝撃を受けてください。