渋谷らくごプレビュー&レビュー
2016年 3月11日(金)~15日(火)
開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。
アーカイブ
- 2025年04月
- 2025年03月
- 2025年02月
- 2025年01月
- 2024年12月
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年09月
- 2024年08月
- 2024年07月
- 2024年06月
- 2024年05月
- 2024年04月
- 2024年03月
- 2024年02月
- 2024年01月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年09月
- 2023年08月
- 2023年07月
- 2023年06月
- 2023年05月
- 2023年04月
- 2023年03月
- 2023年02月
- 2023年01月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年09月
- 2022年08月
- 2022年07月
- 2022年06月
- 2022年05月
- 2022年04月
- 2022年03月
- 2022年02月
- 2022年01月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年09月
- 2021年08月
- 2021年07月
- 2021年06月
- 2021年05月
- 2021年04月
- 2021年03月
- 2021年02月
- 2021年01月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年09月
- 2020年08月
- 2020年07月
- 2020年06月
- 2020年05月
- 2020年04月
- 2020年03月
- 2020年02月
- 2020年01月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年09月
- 2019年08月
- 2019年07月
- 2019年06月
- 2019年05月
- 2019年04月
- 2019年03月
- 2019年02月
- 2019年01月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年09月
- 2018年08月
- 2018年07月
- 2018年06月
- 2018年05月
- 2018年04月
- 2018年03月
- 2018年02月
- 2018年01月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年09月
- 2017年08月
- 2017年07月
- 2017年06月
- 2017年05月
- 2017年04月
- 2017年03月
- 2017年02月
- 2017年01月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年09月
- 2016年08月
- 2016年07月
- 2016年06月
- 2016年05月
- 2016年04月
- 2016年03月
- 2016年02月
- 2016年01月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年09月
- 2015年08月
- 2015年07月
- 2015年06月
- 2015年05月
- 2015年04月
プレビュー
先月の渋谷らくごで堂々のトリをとり、客席を興奮と感動の渦に巻き込んだ浪曲の玉川太福さん。そんな太福さんに18時からの「ふたりらくご」を背負って立っていただく企画「3月の太福シリーズ」。第1戦目は、落語をアップデートし続ける天才・鯉八さん。鯉八さんも太福さんと同じく先月の渋谷らくごでトリを取られた方です。その回では、「落語のパラダイムシフトが起こった」と評されたほど斬新な落語を披露された鯉八さん。そんなお二人がしのぎを削る第1戦目です。
太福さんは、浪曲師。浪曲をざっと簡単に説明してみると、「節」(ふし)という特徴的なメロディにのせてストーリーを伝える部分と、「啖呵」(たんか)というセリフなどを語る部分を繰り返すことで物語を進めていく芸能です。ただそんな前知識がなくてももちろん大丈夫。骨太の優しい人柄の太福さんが描き出す浪曲の世界は、暖かく優しい人情に溢れた世界です。そのまま太福さんに身体をゆだねてみてください。
それに対する鯉八さん。落語がいままで持ち続けていたけれども、誰も開発していなかった潜在的な落語の魅力を再発見させ掘り起こしている方です。お笑いの文脈と落語の文脈の交差点にいるような落語家。だからこそ、お笑い好きの方にもみてもらいたい。鯉八さんの落語を聴き終えた後、日常がゆらぎ、いままでの笑いに疑問符をつけてしまうほどの影響をうけること間違いなしでしょう。スリリングな一席にご期待ください。
レビュー
文:本村槙一郎 (Twitter:@kokakokakolakok 22歳 役者 趣味:ロックンロールと深夜ラジオ )
3月14日(月)18時~19時「ふたりらくご」
瀧川鯉八(たきがわ こいはち)「暴れ牛奇譚」
玉川太福(たまがわ だいふく)/玉川みね子(たまがわ みねこ)「不破数右衛門 芝居見物」
「落語に僕は粋を学ぶ」
-
瀧川鯉八さん
粋テナンデスカ?ジョンに質問されました。15席しかない居酒屋のテレビから寅さんの調子良い口上が響いている。
ジョンは近所の高校で英語の教師をしている僕の少ない飲み仲間の一人だ。僕はうーーーんと言いながら必要以上に顔を歪めて『ジャパニーズトラデショナルスピリッツ、』と言った。
『アーハン⤴︎』ジョンはなんとな~く理解してくれてるようだった。『寅さんだけにね!』とは言えなかった。英語で説明できないので、、
何気ない会話だったけど僕の胸にはモヤモヤが残った。粋ってなんだろう。昔の映画や落語でよく耳にするけど言葉では説明できない。
ちゃんと説明したいと思った。そしてなんとなくカッコイイので僕は粋な男になりたい!!
そんなこんなで僕は”粋”を探しに激さむ&大雨の中、渋谷らくごへ出かけた。
思ってたんとちゃう!!!!!!
瀧川鯉八(たきがわこいはち)さん。先月の渋谷らくごで落語の概念を覆した!と大絶賛されていた若手の有望株だそうです。
見た目からふわふわしてて話ものらりくらり。僕の思う落語家の粋なイメージ(立川談志さんとか)とはかけ離れている人だった。
結果僕は”粋”どうのこうのの前に30分間のほとんど笑っていて完全に話に没頭していた。
鯉八ワールドが半端じゃなかった。唯一無二の落語家だなと感じました。やはり新しいこと、人と違うことをしようとすると勇気がいる。そこにあえて自分の世界観をぶつける。これが粋ということかなと思いました。また、イケメン落語家をおすメディアをあまりよく思ってないそうで、自分はジャガイモみたいな顔だけど芋は芋でも男爵いもだ!と少し拗ねてました。がお客さんの笑いをたくさん浴びてそれを栄養に演目が終わた時少し大きくなっているように感じました。
初めての浪曲(ろうきょく)体験
-
玉川太福さん・玉川みね子師匠
浪曲を生で見るのは、初めてでした。よく知らない人にとってはどういうものかわからないですよね。
今回生で見てきた僕が一言で説明すると二人ミュージカルです。一人がキャストで、もう一人がオーケストラ。
何十人の人を演じ分け、お客に情景を浮かび上がらせる。歌も語りも迫力が凄かったんです。嫉妬するほどでした。
そして圧巻の三味線。基本的には演者に合わせるBGMなんですが時折見せるバリバリのソロギター!(三味線)
お祭りのような人の賑わいと緊迫した場面の繊細な弦の響き。どれもこれも僕にとって新鮮で釘付けになりました。
特にクライマックスおっちょこちょいの武士が芝居を見ていて舞台上の武士役に腹を立てて舞台に上がって殴りつけてしまうシーンはその一大事の目撃者となって『おいおい勘弁してくれよ』と 呟いてしまうほどでした。
落語、浪曲に惚れた純粋な青年たちの熱量が沁みる刺激がいっぱいの1時間でした。 あ、ジョンに粋について説明するにはまだ時間がかかりそうです。
【この日のほかのお客様の感想】
「渋谷らくご」3/14 公演 感想まとめ