渋谷らくごプレビュー&レビュー
2017年 10月13日(金)~17日(火)
開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。
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プレビュー
初心者にオススメ! 落語に興味を持ったという人、最近「カンダマツノジョウ」という人の名前を聴いたよという人。
どんな演目でも現代人にとっつきやすく、いまの言葉で誘ってくださる二人。一度見たら忘れない個性をもった二人。
平日の18時からの1時間は、至福の時間を提供します。
▽台所おさん だいどころおさん
31歳で入門、芸歴16年目、2016年3月真打ち昇進。最近まで、お財布とスイカをもっていなかった。小銭はポケットに押し込み、パンパンに膨らんだ小銭を一気に券売機の中に入れるのが快感。昔はパチンコにはまり一文無しになったという芸人的一面をもつ。
▽神田松之丞 かんだ まつのじょう
24歳で入門、芸歴11年目、2012年5月二つ目昇進。プロレス好き。iPadを使いこなす。NHKswitchインタビュー達人達に出演。TBSラジオで火曜日から金曜日19時30分から40分まで「神田松之丞問わず語りの松之丞」が放送中。よくガムをかんでいる。
レビュー
文:とも朕 Twitter:@dejidj2016 =ともちん、シンガポール育ち。最近観た秋の新作映画はアキ・カウリスマキ監督の「希望のかなた」。フィンランドなのに、ちょっと落語にしたいような人情噺でした!
10月13日(土) 18時~19時「ふたりらくご」
台所おさん(だいどころ おさん)「猫と金魚」
神田松之丞(かんだ まつのじょう)「安兵衛の婿入り」
ハロウィン間近、おさん師匠&松之丞さんとフライデー・ザ・13th!
が、怖~いお話は出ませんでした(笑)。
松之丞さんがおっしゃる通り「ナチュラル・ハイな感じ」の、おさん師匠にピッタリな「猫と金魚」ちゃん。
ご自分の録音を聴いて、その落ち着きのなさにショックを受けたという師匠。でも、そんなハイパーテンションなキャラ?が功を奏して面白さ倍増です。金魚を狙う猫 vs トボけた番頭さん&鳶頭のトラさんのバトルが眼に浮かぶような一席!陽気でバカバカしくて楽しい、ザッツ・ドタバタ系落語?!でした。
ところで、和装のカッコいい男性を見ることが出来るのが寄席の楽しみの一つ。今日のおさん師匠、裏にパープルの水玉模様がのぞくグレー濃淡のお着物は素敵でした!
Eテレ・SWITCHインタビューを観て、松之丞さんについての予習バッチリ。張り扇のリズムで「音楽を演奏」するように語る彼の講談、いとうせいこうさんがおっしゃる通り「吸引力」が半端ないです。
冒頭で、初めて講談を観る初心者向けに講談と落語の主人公の違いについてのお話もありました。落語の主人公は愛すべき市井の小人物、ここぞという時に失敗してしまうトボけた人達。一方、講談の主人公は普段はダメ人間でもここぞという時に感動的な働きをするヒーロー。クスっと笑ってしまうような落語の人物より、もっともっとドラマティックなのですね。
今宵の主人公、中山安兵衛は呑んだくれの浪人で「30歳までには偉くになる!」と豪語。
高田馬場の決闘で伯父の加勢をし、堀江弥兵衛に気に入られ婿入りする@30歳(ライフ・プラニング通りで偉いですね)。そしてお話は忠臣蔵へと通じて行くー、という赤穂義士伝。
長~いまくらのチャンバラシーンを汗だくの松之丞さんが語ると、正に映画の様にその情景がありありと目に浮かんでくるので不思議。熱~い演技に思わず涙腺が緩んだ今宵でした。
奇しくも先日、私は現代美術フェス「六本木アートナイト」で活動弁士付きサイレント映画「血煙高田馬場」(阪東妻三郎、1937年)@サントリー美術館を観てきたばかりだったので、何重にもイメージが広がりました。ムシの知らせだったのかしらん?
ーーーーーーー
余談ですが、上記の六本木アートナイトで活動弁士が狩野元信の絵巻物「酒呑童子」に語りをつけるのを観て、新しいアイディアで廃れそうな弁士の活躍を新鮮なパフォーマンスとして蘇らせるというのは興味深い事だと思いました。落語だけではなく、この世には色々な話芸がまだまだあるのだなぁー、と実感。落語以外も、もっと観て知ってみたい!
講談や浪曲も観ることが出来る渋谷らくご、これからも楽しみです!
【この日のほかのお客様の感想】
「渋谷らくご」10/13 公演 感想まとめ
写真:渋谷らくごスタッフ
10月13日(土) 18時~19時「ふたりらくご」
台所おさん(だいどころ おさん)「猫と金魚」
神田松之丞(かんだ まつのじょう)「安兵衛の婿入り」
ハロウィン間近、おさん師匠&松之丞さんとフライデー・ザ・13th!
が、怖~いお話は出ませんでした(笑)。
台所おさん師匠
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台所おさん師匠
松之丞さんがおっしゃる通り「ナチュラル・ハイな感じ」の、おさん師匠にピッタリな「猫と金魚」ちゃん。
ご自分の録音を聴いて、その落ち着きのなさにショックを受けたという師匠。でも、そんなハイパーテンションなキャラ?が功を奏して面白さ倍増です。金魚を狙う猫 vs トボけた番頭さん&鳶頭のトラさんのバトルが眼に浮かぶような一席!陽気でバカバカしくて楽しい、ザッツ・ドタバタ系落語?!でした。
ところで、和装のカッコいい男性を見ることが出来るのが寄席の楽しみの一つ。今日のおさん師匠、裏にパープルの水玉模様がのぞくグレー濃淡のお着物は素敵でした!
神田松之丞さん
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神田松之丞さん
Eテレ・SWITCHインタビューを観て、松之丞さんについての予習バッチリ。張り扇のリズムで「音楽を演奏」するように語る彼の講談、いとうせいこうさんがおっしゃる通り「吸引力」が半端ないです。
冒頭で、初めて講談を観る初心者向けに講談と落語の主人公の違いについてのお話もありました。落語の主人公は愛すべき市井の小人物、ここぞという時に失敗してしまうトボけた人達。一方、講談の主人公は普段はダメ人間でもここぞという時に感動的な働きをするヒーロー。クスっと笑ってしまうような落語の人物より、もっともっとドラマティックなのですね。
今宵の主人公、中山安兵衛は呑んだくれの浪人で「30歳までには偉くになる!」と豪語。
高田馬場の決闘で伯父の加勢をし、堀江弥兵衛に気に入られ婿入りする@30歳(ライフ・プラニング通りで偉いですね)。そしてお話は忠臣蔵へと通じて行くー、という赤穂義士伝。
長~いまくらのチャンバラシーンを汗だくの松之丞さんが語ると、正に映画の様にその情景がありありと目に浮かんでくるので不思議。熱~い演技に思わず涙腺が緩んだ今宵でした。
奇しくも先日、私は現代美術フェス「六本木アートナイト」で活動弁士付きサイレント映画「血煙高田馬場」(阪東妻三郎、1937年)@サントリー美術館を観てきたばかりだったので、何重にもイメージが広がりました。ムシの知らせだったのかしらん?
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余談ですが、上記の六本木アートナイトで活動弁士が狩野元信の絵巻物「酒呑童子」に語りをつけるのを観て、新しいアイディアで廃れそうな弁士の活躍を新鮮なパフォーマンスとして蘇らせるというのは興味深い事だと思いました。落語だけではなく、この世には色々な話芸がまだまだあるのだなぁー、と実感。落語以外も、もっと観て知ってみたい!
講談や浪曲も観ることが出来る渋谷らくご、これからも楽しみです!
【この日のほかのお客様の感想】
「渋谷らくご」10/13 公演 感想まとめ
写真:渋谷らくごスタッフ