渋谷らくごプレビュー&レビュー
2018年 11月9日(金)~14日(水)
開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。
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プレビュー
「渋谷らくご」の記念公演には必ず出てくださる立川志らく師匠。どれだけ忙しくなってもスケジュールをくださいます。
そんな志らく師匠が独演会以外に出演して、30分という持ち時間をどう組み立てるのか大注目のシブラクの高座です。
今年は、昨年の渋谷らくご大賞である鯉八さんとの1時間。映画好きの鯉八さんは、爪痕を残せるか!?
スリリングな一時間になることでしょう!
▽瀧川鯉八 たきがわ こいはち
24歳で入門、芸歴11年目、2010年二つ目昇進。鯉八さん初めてのCD「渋谷らくご名演集」はもう間もなく完売。中山うりの「青春おじいさん」が好き。コンビニに寄らないように気をつけていたら、痩せることが出来た。
▽立川志らく たてかわ しらく
1963年8月16日、東京都世田谷区出身、1985年立川談志師匠に入門。1995年に真打昇進。TBS「ひるおび」のコメンテーターとして毎日テレビに出演している。立ち食い蕎麦では、東京競馬場梅屋の肉なん蕎麦が好き。中日ドラゴンズファン。「男はつらいよ」博士。ハーモニカをふく。
レビュー
文:月夜乃うさぎTwitter:@tukiusagisann 趣味:茶道 猫のいるカフェ巡り
11月12日(月)18-19「ふたりらくご」
瀧川鯉八(たきがわ こいはち) 「やぶのなか」
立川志らく(たてかわ しらく) 「芝浜」
立冬(今年は11月7日)を越えると、季節は冬。神楽坂のお茶のお稽古でも、先生に冬の炉開きの稽古をして頂きました。
お茶の前に熱いお汁粉が出たので、(落語のほうでも、冬のお噺が始まりそう)と思っていたら、渋谷らくごが始まり、今回、志らく師匠が「芝浜」という冬のお噺をかけてくださいました。
今回は、トークゲストで九龍ジョー氏もご出演で、志らく師匠や鯉八さんが、どんな落語家さんなのか、日頃のお二人の演目などの、愛を感じるトークをタツオさんとお話しされ、満員御礼の会場は18時台とは思えないほど盛り上がりました。
鯉八さんの「やぶのなか」も、同じ場所にいて、それぞれが、心で語っている話で、そのブラックユーモアぶりから、家族のジレンマをシュールに味わいました。おもしろいのに、切ないという鯉八さんの落語は確かに魅力的です。
家族という関係性を、どこか突き放して見ている鯉八ワールドは心に残り、刺さります。
家族は安全で仲良しという概念を裏切りながら、現実にどこかの家族で起きていそうな真実味を感じさせるところが、「やぶのなか」にはあります。
前に十条のカフェで鯉八さんが選んだ映画上映ありの独演会があったのですが、その時の映画も、家族である実の娘に邪魔者扱いされて老人ホームに入れられた男性が、老人ホームに入っていた幼馴染じみの女性と再会して、二人で老人ホームを脱出するけれど、やっとたどり着いた故郷は変わり果てていて・・・・・。という「シュールの極み」の映画でした
感動も喜びもないのに、強烈に心に刺さる映画で、それは、鯉八さんの今回の「やぶのなか」に似た刺さり方で。同時に芥川龍之介氏の小説にも通じる何かなのです。
鯉八さんの人気は、優しい声、可愛い外見と裏腹な、ブラック感のあふれるシュールな新作落語とのギャップかも知れません。
立冬すぎて寒くなる中、冬ならではの「芝浜」を志らく師匠で拝聴できる幸せ。
寒い中、冷たい水に入った魚を仕入れる魚屋さん、芝浜の冬の海に朝日が昇り出す風景を想像するのに、最近鯉八さんがご出演のシバハマラジオで、「芝浜の歴史」を朗読されているのも私にとっては手助けとなりました。
また、夜が明けておらず河岸(かし)が開いていないのを「平成の豊洲移転問題」の時事ネタを絡めて笑いを取るところは、バラエティ番組での「軽くて知的な志らく師匠らしさ」が垣間見られました。笑いながらも、一生懸命働く大切さを主人公の魚屋さんと共に感じて、女将さんの告白に感激しながら、「芝浜」では夫婦や家族っていいなあとスナオに感じ、明日もお仕事、一生懸命頑張ろうと思える一席でした。
【この日のお客様の感想】
「渋谷らくご」11/12 公演 感想まとめ
写真:武藤奈緒美Twitter:@naomucyo
写真の無断転載・無断利用を禁じます。
11月12日(月)18-19「ふたりらくご」
瀧川鯉八(たきがわ こいはち) 「やぶのなか」
立川志らく(たてかわ しらく) 「芝浜」
立冬(今年は11月7日)を越えると、季節は冬。神楽坂のお茶のお稽古でも、先生に冬の炉開きの稽古をして頂きました。
お茶の前に熱いお汁粉が出たので、(落語のほうでも、冬のお噺が始まりそう)と思っていたら、渋谷らくごが始まり、今回、志らく師匠が「芝浜」という冬のお噺をかけてくださいました。
今回は、トークゲストで九龍ジョー氏もご出演で、志らく師匠や鯉八さんが、どんな落語家さんなのか、日頃のお二人の演目などの、愛を感じるトークをタツオさんとお話しされ、満員御礼の会場は18時台とは思えないほど盛り上がりました。
「夫婦とは家族とは」
瀧川鯉八さん「やぶのなか」
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瀧川鯉八さん
鯉八さんの「やぶのなか」も、同じ場所にいて、それぞれが、心で語っている話で、そのブラックユーモアぶりから、家族のジレンマをシュールに味わいました。おもしろいのに、切ないという鯉八さんの落語は確かに魅力的です。
家族という関係性を、どこか突き放して見ている鯉八ワールドは心に残り、刺さります。
家族は安全で仲良しという概念を裏切りながら、現実にどこかの家族で起きていそうな真実味を感じさせるところが、「やぶのなか」にはあります。
前に十条のカフェで鯉八さんが選んだ映画上映ありの独演会があったのですが、その時の映画も、家族である実の娘に邪魔者扱いされて老人ホームに入れられた男性が、老人ホームに入っていた幼馴染じみの女性と再会して、二人で老人ホームを脱出するけれど、やっとたどり着いた故郷は変わり果てていて・・・・・。という「シュールの極み」の映画でした
感動も喜びもないのに、強烈に心に刺さる映画で、それは、鯉八さんの今回の「やぶのなか」に似た刺さり方で。同時に芥川龍之介氏の小説にも通じる何かなのです。
鯉八さんの人気は、優しい声、可愛い外見と裏腹な、ブラック感のあふれるシュールな新作落語とのギャップかも知れません。
立川志らく師匠「芝浜」
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立川志らく師匠
立冬すぎて寒くなる中、冬ならではの「芝浜」を志らく師匠で拝聴できる幸せ。
寒い中、冷たい水に入った魚を仕入れる魚屋さん、芝浜の冬の海に朝日が昇り出す風景を想像するのに、最近鯉八さんがご出演のシバハマラジオで、「芝浜の歴史」を朗読されているのも私にとっては手助けとなりました。
また、夜が明けておらず河岸(かし)が開いていないのを「平成の豊洲移転問題」の時事ネタを絡めて笑いを取るところは、バラエティ番組での「軽くて知的な志らく師匠らしさ」が垣間見られました。笑いながらも、一生懸命働く大切さを主人公の魚屋さんと共に感じて、女将さんの告白に感激しながら、「芝浜」では夫婦や家族っていいなあとスナオに感じ、明日もお仕事、一生懸命頑張ろうと思える一席でした。
【この日のお客様の感想】
「渋谷らくご」11/12 公演 感想まとめ
写真:武藤奈緒美Twitter:@naomucyo
写真の無断転載・無断利用を禁じます。