渋谷らくごプレビュー&レビュー
2017年 11月10日(金)~15日(水)
開場=開演30分前 / *浪曲 **講談 / 出演者は予告なく変わることがあります。
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プレビュー
40代にしてすでに数多くの優秀な弟子を育て上げ、自身もさらなる高みへと登りつづける柳家花緑師匠が渋谷らくご初登場!
威勢のいい小痴楽さんの軽妙さ、落ち着きと圧倒的描写で観る者をひきつける扇辰師匠、シブラクの唸るお姉さん奈々福さんの美声に酔い、最後は花緑師匠がまとめてくれます。
落語家でありながらさまざまな芸事にチャレンジし、落語に還元し続ける花緑師匠。その引き出しの多さが、言わずともにじみ出る落語の「華」を感じ取っていただきたいと思います。
▽柳亭小痴楽 りゅうてい こちらく
16歳で入門、芸歴12年目、2009年11月二つ目昇進。落語芸術協会の二つ目からなる人気ユニット「成金」メンバー。飛行機が苦手。寝ながらご飯を食べることに憧れている。春風亭昇々さんから「山行くぞ」とメールが何通も来ているらしい。
▽入船亭扇辰 いりふねてい せんたつ
25歳で入船亭扇橋師匠に入門、現在入門28年目、2002年3月真打昇進。お酒がとにかく大好きだとのことで、とにかく召し上がられる。東京ウォーカー10月号では、見開き1ページ、大きく扇辰師匠の写真が写っている。
▽玉川奈々福 たまがわ ななふく
1995年曲師(三味線)として入門、芸歴22年目。浪曲師としては2001年より活動。2012年日本浪曲協会理事に就任。「シブラクの唸るおねえさん」。エクセルでの表計算が苦手、足し算と引き算の簡単な計算も一苦労している。
▽柳家花緑 やなぎや かろく
15歳で祖父である五代目柳家小さんに入門、22歳で真打昇進、戦後最年少で真打ち昇進を果たす。芸歴31年目。今年の夏に開かれた落語協会のファンイベントでは、ブレイクダンスを披露。ツイッターで話題となった。おでんの具はちくわぶが好き。
レビュー
11月14日(火) 20時~22時「渋谷らくご」
柳亭小痴楽(りゅうてい こちらく)「あくび指南」
入船亭扇辰(いりふねてい せんたつ)「蒟蒻問答」
玉川奈々福(たまがわ ななふく)/沢村美舟(さわむら みふね)「-寛永三馬術~曲垣と度々平~」
柳家花緑(やなぎや かろく)「文七元結」
最優秀火曜日で賞 仕事を終え、電車に乗り込む前に時計を見たらまだ18時だった。転職してよかったなぁ、平日20時からの公演にも余裕で間に合う。渋谷東急前は既にクリスマスツリーがキラキラと輝き、眺める目を細くする。一時間前だっていうのにロビーはまあまあの人の数、そういえば、扇辰師匠が来月までにロビーを広くしてくれると仰っていたので皆様、うんと期待しましょうね。
3年の月日ってあっという間だけど、意外と色んな事が変わっていくよね。3年後も、変わらぬ落語を変わらず楽しめていますように。
3周年おめでとう。
いざ、開場。
柳亭小痴楽「あくび指南」
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柳亭小痴楽さん
「あくび」の稽古とはなんとも珍しい、想像力をチクチク刺激する。聞くところによると四季のあくびなんてものもあるらしい。夏が一番簡単?なんじゃそら。ここら辺からズンズン面白い。特に何度も遊郭に行ってしまう流れなんかはキャラがとてもよく出ていて、もう一度やってくれないかなと思ってしまう。テンポは早くとも誰一人置いていかない。一つ一つ丁寧でなんとも心地よい、笑顔になれる落語だった。
入船亭扇辰「蒟蒻問答」
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入船亭扇辰師匠
ほんの数ヶ月前、携帯で落語をなんとなく聴いていたら、素敵な声が聞こえてきたんです。スッと落ち着き、しかし時にガツンと強くてさらに色っぽい。ズキュンときた、こういうの一目惚れ?一耳惚れ?っていうんですか?とにかく恋に落ちちゃったんです。いやはや、恋は突然に、ですよ。
蒟蒻問答は、一番良いところを身振り手振りで表現するので、ラジオなんかだと分かりにくい。なので目の前で、しかも扇辰師匠で見られて良かった。先程声に惚れたって言ったけど見た目ももちろん抜群に良いんですよ。もう、これ以上褒めるとチケット取れなくなっちゃいそうだからここまでにします。さて、今日は踊りっ子鍋で一杯やりますかね。
玉川奈々福/沢村美舟「-寛永三馬術~曲垣と度々平~」
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玉川奈々福さん・沢村美舟さん
浪曲って、聴くまで全然興味がなかったけど、聴くたびに面白いなと思う。私、「パクチー食べられないなんて、人生の半分損してるよ!」とか言ってくる人苦手なんですけど、ちょっと、今のこの興奮なら「落語好きで、浪曲聴いた事ないなんて人生の大半損してるよ!」とか言えちゃう。そんなレベルです。
一人の下郎がハローワークの紹介状を片手に突然訪ね「雇ってくれ」と言う。口も悪いし賃金は高いと言う。しかし仕事は人一倍出来るし、説教したくても文句のつけようがない。まさかスパイか?と疑っていたが雇って3年も経ってしまった。。。そんな下郎、度々平の、口が悪いけれど、言っていることは間違っちゃいないところ、男らしさを感じました。「主人なら主人らしく酒買ってこいと偉そうに言え!」こんな台詞、ちょっと憧れちゃいますよね。
柳家花緑「文七元結」
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柳家花緑師匠
江戸っ子って、こういう感じなんだなあって落語を聞いているとよく思いますけど、これほど江戸っ子!っていうのはそうそうないですよね。だって赤の他人に自分の娘を売ったお金をあげます?あげないでしょう。それに加えてそのお金返そうとしたら「江戸っ子が一度出したものを受け取れるか!」って、もうこれも一種の憧れちゃう台詞ですよね。後、それを受け取らせる強い女房にも憧れます。真っ裸でね。
いっぱいの登場人物がいるけどひとつも混乱しない。みーんな味があって、聞けば聞くほど入り込んでしまい、最後は花緑師匠への拍手と、解決して良かったねえ~と二つの意味で手が痛くなるほど拍手をした。
【この日のほかのお客様の感想】 「渋谷らくご」11/14 公演 感想まとめ
写真:渋谷らくごスタッフ